投稿日:2025.08.28

企業の成長とコンプライアンスを両立させるため、法務部門の役割は重要です。しかし、多くの法務担当者は、煩雑な契約管理業務に忙殺され、疲弊しているのが現状です。必要な契約書の所在が不明確で、承認プロセスの滞りや更新期限の見落としといった課題が企業の成長を阻害する要因となっています。

法務部門の課題は、企業の成長を阻害する深刻な要因です。本記事では、法務部門が直面する5つの課題を明確にし、契約書管理システムやソフトがどのように解決し、部門をより戦略的な組織へと変革させるかを具体的にみていきましょう。

1. 契約業務に潜む5つの無駄が、企業の法務を蝕む

企業活動において、契約業務は事業の根幹を支える重要な機能です。しかし、多くの企業では、非効率な「アナログ法務」によって部門の生産性を下げており、潜在的なリスクを増大させています。

そのため、業務の無駄を解消し、業務を最適化する必要があるといえるでしょう。現代の法務部門に求められる課題です。契約書管理システムや法務オートメーションは、法務業務の無駄を根本から解消し、業務プロセスを効率化する新しい法務のあり方です。

では、法務業務における具体的な無駄についてみていきましょう。

無駄1: 探す時間の無駄

 

必要な情報を探し出す時間は、日々の業務を圧迫する要因となります。膨大な量の契約書や関連資料の中から、目的の情報を見つけ出す作業は、本来の業務遂行を妨げ、ビジネスの停滞を招く深刻な問題です。

(1) 必要な契約書を探すために、膨大な時間を費やしている
(2) 依頼情報や関連資料がメールやチャット、共有フォルダなど複数の場所に分散している。そのため、必要な情報を集めること自体が一つの作業となる

無駄2: 待つ時間の無駄

 

契約締結までの承認プロセスが滞り、ビジネススピードを阻害する場合があります。担当者の手作業に依存した承認フローは、業務のボトルネックとなり、重要な取引機会を逸失するリスクを常に抱えている状況です。

(1) 契約締結までのプロセスで、上長や関係部門の承認を待つ時間がボトルネックとなる
(2) 承認プロセスが手動に依存している場合、担当者の不在が原因で業務が停滞し、ビジネス機会を逸失するリスクがある

無駄3: 見落とすリスクの無駄

 

契約更新期限や重要事項の管理が、会社に深刻な損害をもたらすリスクを引き起こします。手作業による管理は人為的なミスを誘発し、気づかぬうちに不利益な契約が自動更新されるといった事態を招きかねません。

(1) 契約更新期限や特約条項の管理を手作業で行う場合、人為的なミスが発生しやすい。 (2) 期限の見落としは、不要なコストの発生や、重要な取引の失効といった深刻な損害につながる。

無駄4: 手作業の無駄

 

単純な定型作業に法務担当者の時間が奪われ、本来の業務を圧迫しています。契約書のスキャンやデータ入力といった非生産的な作業は、専門的なスキルを持つ担当者のリソースを浪費し、部門全体の生産性低下につながっています。

(1) 契約書のスキャンやPDF化、ファイル名の変更、システムへの手入力など、単純な定型作業に多くの時間を費やしている
(2) 非生産的な作業で発生している時間的コストは、法務担当者が本来注力すべき法的判断や戦略的な業務を圧迫する

無駄5: ナレッジの無駄

 

過去の知見が組織内で共有されず、業務の属人化が進むという課題を抱えているケースもあります。担当者の記憶や個人のファイルに情報が留まることで、ノウハウが組織資産として蓄積されず、引き継ぎの非効率や判断の遅れにつながるでしょう。

(1) 案件の交渉履歴や過去の対応方針といったナレッジが、個々の担当者の記憶や個人的なファイルに留まっている
(2) 担当者の異動や退職によりナレッジが失われ、類似案件の対応に非効率が生じ、部門全体の能力が向上しない

2. 無駄をなくすための3つの戦略:最適な契約書管理システムの選び方

法務業務の無駄を解消するには、課題の根本を理解し、自社の状況に合った解決策を見出すことが不可欠です。その有力な手段の1つが契約書管理システムの導入です。

そのうえで多くの機能を網羅した高価なシステムが常に最良の選択肢とは限りません。

ここでは、企業の主な課題に対応する3つのシステムタイプと、それぞれの代表的なツールをみていきましょう。

 

戦略1: 「探す無駄」をなくす!シンプル管理型システム

 

最も基本的な課題である「探す時間の無駄」の解消に特化しています。契約書の電子化と一元管理をシンプルに実現する点が特徴です。必要な情報にすぐにアクセスできるようになるため、業務効率が格段に向上します。

(1) 機能: 電子化された契約書をクラウド上で一元管理し、ファイル名や日付、取引先名などで瞬時に検索できる。紙の契約書をスキャンする際、OCR機能で文字を読み取り、検索性を高めるツールもある
(2) 代表ツール: BtoBプラットフォーム 契約書、マネーフォワード クラウド契約、RICOH Contract Workflow Serviceなど

戦略2: 次に「待つ無駄」をなくす!ワークフロー強化型システム

 

契約書のレビューや承認プロセスにおける「待つ時間の無駄」の解消に焦点を当てたシステムです。たとえば、紙の契約書が社内に散在していたり、共有フォルダのどこにあるか分からなくなったりするといった課題を根本から解決します。

必要な情報にすぐにアクセスできるようになり、業務効率が格段に向上できる点がメリットです。

(1) 機能: 契約書の作成から承認、締結までのプロセスを電子化し、ワークフローで一元管理する。承認ルートを自動で設定し、関係者に通知を送ることで、手動によるやり取りを不要にする
(2) 代表ツール: ContractS CLM、Hubble、GMO sign CLM。

戦略3: そして「手作業の無駄」をなくす!AI自動化型システム

 

契約書の審査や条項の抽出といった、高度な手作業を自動化し、「手作業の無駄」を根本から解消するシステムです。単純な作業から解放され、より専門的な業務に集中できる環境を構築します。

(1) 機能: AIを活用して契約書のレビューや分析を自動で行う。ドラフト段階でリスクの高い条項や不利な条項を抽出し、指摘する。契約書から重要項目(契約日、金額など)を自動で読み取り、データ化する
(2) 代表ツール: OLGA、LegalForceキャビネ、OPTiM Contract、など

3. OLGAの成功事例から学ぶ:業務効率化の秘訣

ここでは、GVA TECHが提供する法務オートメーション「OLGA」によって、法務業務の効率化に成功した導入成功事例を3つ紹介します。事例から、AIを活用してどのように業務負担を減らし、生産性を向上させるかのヒントが得られるでしょう。

1.日本管財ホールディングス株式会社様:グループ全体のナレッジを集約し業務効率化に成功

日本管財ホールディングス株式会社様は、法務業務の属人化と管理の煩雑さが課題でした。OLGAの導入により、グループ全体の法務案件を一元管理し、業務効率化とガバナンス強化を実現しました。

(1) 導入前の課題: 法務案件が担当者個人に依存し、Excelでの手動管理に膨大な手間がかかっていた
(2) 導入効果: 手作業のルーティンワークが大幅に削減され、グループ全体の法務業務フローが標準化された

詳細はこちら
https://olga-legal.com/case/nkanzaihd/

2.株式会社ACSL様:Teams連携で法務業務を加速化

株式会社ACSL様は、従来のCLMツールにおける依頼者とのやり取りに時間がかかる課題を抱えていました。OLGAの導入により、コミュニケーションツールであるTeamsとの連携を強化し、法務業務全体のスピードアップを実現しました。

(1) 導入前の課題: 従来のツールでは、通知がメールでしか届かず、依頼者とのやり取りに時間がかかっていた
(2) 導入効果: Teamsとの連携により、依頼者からの返信が早まり、案件対応のスピードが大幅に向上

詳細はこちら
https://olga-legal.com/case/acsl/

3.株式会社Fast Fitness Japan様:煩雑な案件管理から脱却し、業務効率化を実現

株式会社Fast Fitness Japan様は、事業拡大に伴う法務案件の増加に対し、管理の煩雑さや可視化不足といった課題を抱えていました。OLGAの導入により、これらの課題を解決し、業務効率化とナレッジ共有を促進しました。

(1) 導入前の課題: 案件の依頼がメール、チャット、電話などバラバラなツールで届き、一元管理できていなかった。また、タスクの進捗状況が把握しづらく、業務が可視化されていなかった
(2) 導入効果:  案件管理の一元化と可視化が実現し、タスクの進捗状況が一目でわかるようになった。 過去案件の検索と参照にかかる時間が大幅に短縮され、ナレッジの共有が促進された

詳細はこちら
https://olga-legal.com/ai-con-pro/case/snm/

4. 失敗しないための導入ガイド:無駄のない契約書管理システ導入ロードマップ

契約書管理システムを導入する際、失敗しないためには計画的なロードマップが不可欠です。

以下に、導入を成功に導くための5つのステップを示します。

ステップ1: 自社の「一番の無駄」を特定する

 

システムの導入前に、現在の業務における最大の課題を明確にしましょう。

(1) 契約業務における最も深刻な無駄は何かを特定する
(2) 契約書を探すのに時間がかかるのか、承認フローが滞りがちなのか、それとも手作業に多くの時間を費やしているのか、現状の課題を洗い出す。

ステップ2: 解決策としてのシステムを絞り込む

 

特定した課題を解決できるシステムのタイプを絞り込みます。

(1) ステップ1で特定した課題を解決できるシステムのタイプ(シンプル管理型、ワークフロー強化型、AI自動化型)を絞り込む
(2) 複数の課題がある場合は、優先順位をつけ、最も効果の高いシステムから導入を検討する

ステップ3: 無料トライアルで「無駄がなくなるか」を検証する

 

導入決定前に、実際にシステムが効果を発揮するかを検証します。

(1) 候補となるシステムをいくつか選び、無料トライアルを利用して実際に無駄がなくなるかを検証する
(2) 自社の実際の契約書をシステムに取り込んで、使いやすさや業務プロセスへの適合性を確認する

ステップ4: 導入後の運用ルールを策定する

 

システムを最大限に活用するための運用体制を構築します。新しく導入するシステムを現場に定着させるには、利用マニュアルの整備や社内研修の実施、問い合わせ窓口の設置など、サポート体制を整えることが不可欠です。

(1) システム導入後の運用ルールを明確に定めることが成功の鍵となる
(2) どの部門がどの範囲の契約書を管理するのか、新しい契約書はどのように登録するのか、といった具体的なルールを策定する。

ステップ5: スモールスタートで成功事例を作る

 

リスクを抑えつつ、確実な成功体験を積み重ねましょう。まずはスモールスタートで導入し、段階的に適用範囲を広げることで、現場の混乱を最小限に抑え、確実な成果につなげることが重要です。

(1) 最初から全社的に導入するのではなく、特定の部門や特定の種類の契約書からスモールスタートで導入する
(2) 小さな成功事例を作ることで、社内の理解と協力を得やすくなる。

 

5. 契約書管理システムの導入でよくある質問Q&A

契約書管理システムの導入を検討する際によくある疑問にお答えします。注意点として、各社によって詳細な機能が異なるため、導入前に確認することが重要です。

 

Q1: 費用はどのくらい?

A1: 費用は、システムの機能、ユーザー数、そして管理する契約書数によって大きく異なります。シンプルな管理機能に特化したシステムは比較的安価ですが、AIを活用した高度な機能や複雑なワークフローを搭載したシステムは高価になるケースもあります。

Q2: 導入期間はどのくらい?

A2: 導入にかかる期間は、企業の規模やシステムの複雑さによって異なります。シンプルな管理システムであれば、数週間から1ヶ月程度で導入が完了します。しかし、既存のシステムとの連携や特別なカスタマイズが必要な場合は、数ヶ月から半年ほどの期間を要することもあります。

Q3: 紙の契約書は管理できる?

A3: 多くのシステムでは、紙の契約書も電子化して一元管理することが可能です。スキャナーでPDFファイルとして取り込み、アップロードすることでクラウド上で管理できます。また、OCR(光学文字認識)機能を備えたシステムを利用すれば、文字をテキストデータとして認識できるため、検索性も向上します。

Q4: セキュリティ面は大丈夫?

A4: 企業の機密情報を扱うため、多くのシステムで高度なセキュリティ対策が講じられています。システムを選ぶ際には、ISO27001などの国際的なセキュリティ認証を取得しているか、通信の暗号化や多層防御といった対策が講じられているかを確認しましょう。

Q5: 無料で使えるシステムはある?

A5: 契約管理に特化した無料のシステムは多くありません。ただし、一部のツールでは無料プランや無料トライアル期間を提供している場合があります。本格的な導入を検討する前に、無料プランやトライアル期間を利用して、機能や操作性を試してみることをお勧めします。

6. まとめ:無駄をなくし、法務を戦略的な部門へ

契約業務に潜む5つの無駄は、企業の生産性とリスク管理を阻害する大きな要因です。契約書管理システムは、法務業務にやける無駄を根本から解消する現代の法務部門にとって不可欠なソリューションです。

自社の課題に応じたシステムを選び、計画的なロードマップに沿って導入することで、業務効率は劇的に改善されます。契約業務の負担が軽減された場合、法務部門はルーチンワークから解放され、より高度な法的課題の解決や事業戦略への貢献といった本来の役割を果たせるでしょう。

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・この記事の著者・監修情報

山本 俊

GVA TECH株式会社 代表取締役
GVA法律事務所 創業者

山本 俊

弁護士登録後、鳥飼総合法律事務所を経て、2012年にスタートアップとグローバル展開を支援するGVA法律事務所を設立。
2017年1月にGVA TECH株式会社を創業。AI法務アシスタント、法務データ基盤、AI契約レビュー、契約管理機能が搭載されている全社を支える法務OS「OLGA」やオンライン商業登記支援サービス「GVA 法人登記」等のリーガルテックサービスの提供を通じ「法とすべての活動の垣根をなくす」という企業理念の実現を目指す。

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