OLGAの導入事例
1営業日以内に回答できる体制を構築!営業と法務をつなぐOLGAのSalesforce連携事例
株式会社アルム
事業内容
- 医療・ヘルスケア関連モバイルICT事業 など
従業員規模
〜499名
お話を伺った方
コーポレート統括部経営企画部
高橋 亜岐 様
株式会社アルムは、「ICTの力で医療の格差・ミスマッチをなくし、全ての人に公平な医療福祉の実現」をミッションに掲げ、医療関係者向けのコミュニケーションアプリ「Join(ジョイン)」を提供しています。
その事業特性上、契約本数は膨大に増え、交渉期間も長期化しがちという特徴があります。限られた法務リソースでこの契約業務をさばくため、同社は「OLGA」とSalesforce連携ツール「OLGA for Salesforce(以下「OFS」)」を導入。煩雑化していた契約審査の進捗・履歴を一元化し、ブラックボックス化しがちだった法務情報を営業からもリアルタイムで把握できる体制を確立しました。
この記事では、アルム社がどのようにして契約業務の可視化と業務効率化を実現し、法務・営業双方の業務品質を高めていったのか、その具体的な取り組みをご紹介します。

「医療のミスマッチ」をICTでなくす挑戦
──事業概要について簡単にご説明をお願いいたします。
高橋様:
弊社はICTの力で医療格差やミスマッチをなくし、公平な医療・福祉の実現をミッションとして掲げています。
医療や救急、介護など、現場ごとに異なるサービスを提供していますが、その多くは現場で活用されるコミュニケーションアプリが中心です。
また、「Join」はチャット機能を持ち、CTやMRI、心電図など各種の医用画像や手術室内の映像をリアルタイムに共有可能で院内はもちろん、病院間連携による遠隔医療も叶うため、日本のみならず30カ国以上で導入されています。
──OLGA/OFS導入前の契約審査の流れや、当時使用していたコミュニケーションツールについて教えてください。
高橋様:
弊社が提供しているのは主にSaaSツールなので、契約書は利用許諾契約と初期導入に関する業務委託契約が基本です。対象法人が一つでも導入施設ごとに契約が必要となり、1案件で10本近くの契約が発生することもあります。
体制としては、営業のサポートをするバックオフィス担当者5名と、法務担当者1名で契約審査に関する業務にあたっています。営業から依頼を受け、バックオフィス側で起票を行い、法務へ回すのが主な流れでした。
当時のコミュニケーション手段については、営業からバックオフィスへの依頼や確認のやり取りはSlack、法務への正式な依頼はBacklogで行っていました。そのため、法務とバックオフィスのやり取りはBacklogとSlackが混在している状態でした。
契約書データは最終的に書面化して締結したものをSalesforceに格納する、という運用でした。

案件情報が膨大になる中で直面した従来の法務運用の限界
──従来の運用ではどのような課題を感じていましたか。
高橋様:
最大の課題は、契約書のバージョン管理と履歴追跡でした。BacklogやGoogleドキュメントに保存しても、次のバージョンと紐づかず、すべての履歴がバージョン順に整理された状態で残っていなかったのです。
本来最終版であるはずのSalesforceのデータも、それぞれの担当者がローカルで作業したファイルを格納し、「最終版_本当の最終版」といったファイルが存在するため、Backlogの履歴を見なければ確証が得られない状態でした。
また、Slack、Backlog、Googleドキュメント、Salesforceとツールが分散していたため、案件をまたぐたびにタイムラグが発生し、内容の転記やコピーの手間もかかりました。その過程で認識のズレや転記ミスが起きるリスクもありました。
中でも深刻だったのが、営業と法務の間で起きる“先祖返り”です。たとえばクライアントから条項削除の要望があり、法務から「削除はできないが、この条文修正なら可能」という回答が返ったとしても、その修正が反映されたバージョンがクライアントに渡らないまま、別の修正依頼が来てしまう、といったことが起きていました。
さらに、営業からバックオフィスへの依頼はSlackで、Backlogの申請はフリーフォーマットで申請できる仕様だったため、審査に必要な情報が足りず、「この情報を確認してください」という差し戻しが頻発していました。
──そうした課題を踏まえて、どのような考えでOLGA/OFS導入を検討されたのでしょうか。
高橋様:
先ほどお伝えした課題を解決すべく、4種類ほどのプロダクトを比較しましたが、進行管理と契約管理を同一プロダクトで統一できる点、AIフレンドリーである点、SFAとして活用しているSalesforceと連携できる点などを総合的に見て、要件に最も合致していたのがOLGAでした。
他社のツールでは、そのツールを使うために新しいフローを構築しなければならなかったのですが、OLGAの場合は既存のフローに一気通貫で当て込んでいくことができました。
現場のイメージをここまで実現できるのはOLGAしかない、という認識でしたね。

──導入にあたって、苦労した点はありましたか。
高橋様:
営業側については、既存のプロセスをほとんど変える必要がなかったため、大きな混乱は生じませんでした。営業はこれまで通りSlackやメールで依頼し、バックオフィスがOLGAの申請フォームから案件を開始し、以降の法務とのやり取りを担う形です。
一方、工夫が必要だったのは依頼フォームの設計です。当初は親会社であるディー・エヌ・エーが独自で使っていたフォームを参考に運用していましたが、OLGA導入に合わせて自社の運用に最適な形に調整しました。
入力項目のハードルを下げつつ、法務が審査やドラフティングを行うために必要な最低限の情報を確実に取得できる形を目指しました。

「1営業日回答」へのコミットを可能にした法務業務の可視化と再設計
──OLGA/OFS導入後、まず法務側ではどのような変化がありましたか。
高橋様:
一番大きな変化は、法務が本来担うべき業務に、きちんと時間を使えるようになったことです。
導入前は、事業部やバックオフィスから上がってくる情報の粒度にばらつきがあることもあり、事業部〜バックオフィス間で作成した契約書のドラフトに対し、法務が審査をする、関わり方が中心でした。この点は課題に感じていたものの、法務担当者のリソースの関係上どうしても対応が後ろ倒しになりがちでした。
OLGA導入後は、統一された依頼フォームにより、審査やドラフティングに必要な最低限の情報が確実に揃った状態で依頼が上がってきます。その結果、法務側でドラフト制作まで担うことが可能になり、単なるチェック役ではなく、契約の品質そのものに関与できるようになりました。

また、OLGA上で案件情報が一元化されるようになったことで、バージョン管理の精度が大きく向上しました。これまでは、捺印の段階になって「実は最終版と内容が違っていた」というケースも起こり得ましたが、そうした再捺印は明確に減少しています。
特に日付や表記といった細かい部分についても、修正履歴が確実に残ります。これにより、法務側で事前に誤りに気づけるようになりました。契約条件が錯綜しやすい年末年始や年度末でも、最終版の認識ズレが起きにくくなった点は大きいです。
さらに、案件の進捗が一覧で可視化され、今日どの依頼から対応すべきかが明確になり、優先順位をつけやすくなっています。その結果、一次フィードバックまでに2営業日以上かかることはほぼなくなり、現在では「1営業日中に回答します」と法務側から明確にコミットできる状態になっています。
業務の見える化と履歴の一元化によって、タスクの取りこぼしや対応漏れがなくなり、法務としても安心して業務に集中できる環境が整ったと感じています。
──営業側から見た効果についても教えてください。
高橋様:
営業側の視点で一番大きいのは、契約の進捗や履歴が「追える状態」になったことですね。
先述した導入施設ごとの契約が必要になることに加え、クライアントの多くが非営利法人や公的機関であるため、弊社のフォーマットだけでは合意いただけず、先方フォーマットでの交渉が並行して進むケースも少なくありません。交渉期間も長く、病院であれば半年から1年、自治体では1〜2年に及ぶこともあります。その分、案件に紐づく情報量はどうしても膨大になります。
営業としては「今どの契約がどこまで進んでいるのか」を把握するのが非常に大変でした。
OLGA for Salesforceを導入したことで、営業担当者は自身のSalesforceアカウントから、最新の契約状況や交渉経緯、どのバージョンが最新なのかといった情報をリアルタイムで確認できるようになりました。
▲Salesforceの取引先や商談の画面にて法務対応依頼の状況確認が可能
特に効果を感じたのが引き継ぎの場面です。最近、社内の組織変更で営業の担当エリアが大きく入れ替わったのですが、OLGA導入後に進んでいる案件については、個別に細かな引き継ぎをしなくても、Salesforce上で履歴を追える状態が整っていました。
契約本数が多く、交渉期間も長い案件が多い弊社にとって、「誰が見ても同じ情報にたどり着ける」という状態をSalesforce上で作れたことは、営業組織全体としても非常に大きなメリットだと感じています。
──OLGA/OFSで特に気に入っている機能があれば教えてください。
高橋様:
比較機能は非常に便利で、実務の中でも一番よく使っている機能かもしれません。
バージョン2とバージョン3を比較するといった使い方が多く、どこがどう変わったのかをすぐに確認できるのは助かっています。以前は「今どのバージョンを見ているのか」「どこが修正されたのか」を目視で追うしかなく、その確認だけでもかなりの時間を取られていました。
OLGAの「文書間整合性チェック」機能を活用することで、AIが複数の文書の内容を読み取り、比較すべきポイントを自動でチェック項目として作成してくれます。これにより、各文書間の内容をすぐに確認できるのは助かっています。
▲新旧文書比較機能。変更があった箇所を一目で把握することができる
過去には、汎用的な生成AIツールを使って契約書同士の比較を試したこともあります。ただ、細かい表現の違いや修正意図まで正確に拾えるわけではなく、「どこまで信じていいのか」という不安が残っていました。
OLGAの比較機能は該当箇所を正確に抜き出してくれるので、法務としても安心して判断できるようになったと感じています。
──最後に、この記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。
高橋様:
こうしたシステム導入は通常情シス主導で導入されることが多いと思いますが、OLGA/OFSは非エンジニアが主導して導入を進めることができるツールだと感じています。
特にSalesforceを使っていて、契約交渉が長期化し、その間に案件情報が増え続けるような企業には非常に相性が良いと思います。スピード感を上げたい企業は、ぜひ検討してはいかがでしょうか。