株式会社ホンダモーターサイクルジャパン

2025.10.01

事業内容: 二輪車販売

「ちょっといいですか?」が減少!法務も事業部も満足する相談体制を実現!

管理部
CG推進課

・部長 田中 祐爾 様
・課長 渡部 知晃 様
・主任 金澤 侑平 様
・チーフ 片岡 慎太郎 様
・山口 智生 様

 

株式会社ホンダモーターサイクルジャパンでは、多様な受付方法により煩雑となっていた法務相談案件の管理方法の抜本的な改革のため、法務オートメーション「OLGA」を導入しました。依頼フォーム導入による受付体制と案件情報の一元化により、属人化や管理のための工数削減といった課題の解消を実現しています。今回は、導入までの経緯や実際の活用方法についてお話を伺いました。

 

 

契約審査に限らず、多様な業務に対応

法務の体制と業務内容

金澤様:
当社の法務部門は、管理部のCG(コーポレートガバナンス)推進課が担っており、現在は6名が在籍しています。担当業務は幅広く、契約審査や法令全般の相談・研修などを行う事業法務のほか、株主総会や取締役会・執行会議等の経営審議体における事務局対応、コーポレート法務やコンプライアンスなども担当範囲で、加えて当課では間接材調達に係る業務も担当しています。
案件数は月間でおおよそ30件ほどになり、間接材調達以外の業務は基本的にOLGAを用いて管理しています。

▲金澤様

事業部の「ちょっといいですか?」が悩みの種に

OLGA導入前の法務案件管理の状況と課題

金澤様:
法務の案件管理は基本的にExcelの管理表を用いて行っていました。受付方法はメールの他に電話で問い合わせがあったり、直接CG推進課のメンバーの席に来て相談を受けたりもあったのですが、それらの相談内容を手で管理表に入力していました。その後の対応も、基本は相談を受けて管理表へ入力した人がそのまま対応していました。

渡部様:
場合によっては、案件の難易度や担当者の工数等も踏まえ、課内で調整のうえ再度担当者をアサインすることもありました。

金澤様:
管理表には日付や相談者の情報、相談内容や結果等を入力していましたが、相談内容を思い出して頭のなかで要約して入力して・・・と、管理のために時間を割いている状況で、この点は課題として認識していました。他にも、案件によっては月次の報告前にまとめて入力することもあり、現在誰がどんな内容の相談を何件担当しているか、解決しているのか・していないのか等の進捗状況がわからなくなってしまうこともありました。中には、立ち話で終わってしまうような案件はそもそも管理表に入力しないこともあり、正確な相談件数も把握できていない状況でした。また、相談や審査のために事業部門に提供してもらった資料は、共有フォルダに保存されている場合もあれば、各担当者のメールにしか残っていない場合などもあり、過去案件の検索がしにくいだけでなく、ノウハウ・ナレッジが属人化してしまう問題もありました。

渡部様:
案件差配以前の問題として、事業部門から当課への相談時に、案件対応のために最低限必要と思われる情報が揃っていない、という状況が散見されていたと思います。何を法務部門に伝えればよいのかという点が明確になっていなかったので、相談者によって法務部門に伝える情報のばらつきが生じやすくなっていました。きちんと整理された情報を揃えて相談に来る人もいれば、良く分からないけどとりあえず相談に来るという人もおり、緊急性や重要性が高いと思われる案件であっても内容が判然とせず、当課としても対応に苦慮することが往々にしてありました。

金澤様:
事業部門の担当者からすると、法務部門にどのような情報を提供したらよいかわからないため、「ちょっといい?」と法務部門の席を直接訪ねるものの、法務部門側は事業部門が何を相談したいのかわからず、事業部門側は法務部門に小言を言われて帰る・・(笑)、と、お互いプラスにならない時間となってしまうこともゼロではありませんでした。

▲渡部様

UIと仕組み、ユーザーフレンドリーなOLGAに抱いた期待

OLGA(法務データ基盤)を知ったきっかけや検討したきっかけについて教えてください

金澤様:
OLGAの法務データ基盤を知ったきっかけはGVAさんのメールマガジンだったかと思います。法務業務のDXの1つとして、以前にAI契約レビューサービスを検討していた際にGVAさんのAI契約レビューも検討の1つに入っていました。AI契約レビューは他のサービスを導入することになったのですが、引き続き法務業務DXやノウハウ・ナレッジの属人化課題解決のためにメールマガジンやウェビナーには目を通していて、そこからGVAさんの法務データ基盤も調査しました。

渡部様:
OLGAを認識したきっかけとしてはAI契約レビューの検討の流れにおいてでしたが、弊社内で全社的なリーガルテックを推進するにあたり、電子契約やAI契約レビュー等とともに、CLM(コントラクト・ライフサイクル・マネジメント)活用による更なる契約関連業務の効率化を図りたいという目的から、OLGAを含めた数社の法務データ基盤を検討していくこととなりました。

その後のOLGA(法務データ基盤)の検討の経緯について教えてください

金澤様:
オンラインでの打合せの後、弊社までご来社いただき、営業の方に直接画面を見せていただいたのですが、最初の感想としては「初見で見やすい」と感じたことを覚えています。画面を見た瞬間に、どこがどのような機能か、どのように活用できるか、私たちが抱えている課題をどう解決できるのか、とても想像がしやすかったです。見た目のフレンドリーさというかわかりやすさというか、とにかく使いやすそうだし、すぐ活用できると感じました。私は経歴からシステムについては明るい方なのですが、そうでなくても問題なく扱えそうな印象を抱きました。

渡部様:
私もユーザーフレンドリーな見た目との印象を持ちました。加えて、チャット感覚でのやりとりや案件ステータスの見える化、ノウハウ蓄積化(ナレッジマネジメント)等の機能も備わっており、ユーザビリティも高いと感じました。初めて見た段階でも、分かりやすさ、使いやすさ、使える機能という観点から、なんとなくではありますが私達のニーズを満たしてくれる基盤ではないかとの印象を持たせてくれたことは検討を進めるうえで大きかったです。

片岡様:
前の2人と重複してしまうのですが、私もぱっと見のわかりやすさというか、業務の中心に据えていくような仕組みになるものとして、自分が長く使っていく想像がしやすかった印象があります。

山口様:
最初の印象は私も同じで、使ってみた感想としては、案件のステータスがわかりやすく表示されるので、今自分が動くべきなのか、待ちの状況なのかが明確になるのが良かったです。あと、個人的な感想ですが、これまではメールでのやりとりが中心だったところを、チャットでやりとりできるようになったことで、他部門との会話や課内での確認もしやすくなったと感じています。

▲(左から)山口様、片岡様

自動管理による工数削減とナレッジ共有を同時に実現できる

決め手について教えていただけますか

金澤様:
導入にあたって求めていた要件はいくつかありました、まずは相談案件の管理が自動化できること、ノウハウが蓄積できて容易に検索ができることです。また、相談者側も使いやすいということも必須の要件として定めていました。法務部門としては、より企画の上流で法務部門からもアプローチできるような、”プロアクティブな法務部門”を目指しておりましたので、相談者側が相談しやすい、使いやすいというのは非常に重要なポイントでした。これらの必須要件はしっかり満たしつつ、既に導入済の電子署名システムとの連携もでき、さらに他社との比較の面では、法務相談を受けて回答し、そこからQ&Aが自動で生成されて、さらに事業部門側に公開することができるという、長期的な視点でも事業全体への貢献度が高いと判断できたことが決め手となりました。もちろん、利用の主体である法務部門にとって使いやすいということも導入判断においては後押しとなりました。

渡部様:
必須要件とまでは言えないのかもしれませんが、「一元管理」は重要なキーワードでした。案件が発生してから契約を管理する最初から最後のところまで、情報が散在することなくOLGAで管理し完結できることの効率性の高さは大変魅力的でした。OLGAに見に行けば必要な情報がある、という状態を作り出すことができる点が大きかったです。

金澤様:
その他では、相談者側がID不要で社内の誰でも相談が可能なこと、使い慣れたメールと連携して使えることなど、導入にあたっての障壁が低かったことも決め手のひとつとなっています。検討にあたっては、営業担当者の方が実際に来社いただき、目の前で操作を見せてくれたことも実際の利用風景を想像するうえで重要なポイントとなりました。

▲案件の管理ページ。依頼フォームへの入力内容から自動で作成

法務部と事業部双方に効果のある”依頼の一元化”

事業部門への導入の流れについて教えてください

金澤様:
まずは法務部門内で、今まで通り受けた相談案件をOLGAに入力してみて、どのような形で情報が残っていくのかを確認しました。そのときの検証をベースに依頼フォームの設計を進めていったのですが、事業部門への導入のうえで、あらかじめ依頼フォームが用意されていたことは、導入プロセス短縮の大きな要因だったと思います。デフォルトの依頼フォームは大きく変える必要もありませんでしたので、細部こそ課内で相談しながら調整しましたが、それでも通常業務を行いながら1週間ほどで依頼フォームを完成させることができました。その後、普段相談される事業部門の何名かに試してもらい、感想を聞きながら最終調整を行いました。

渡部様:
リリースにあたっては、金澤の方で希望者に対し説明会を実施しました。基本の流れを説明し、最後に質疑応答の時間も設ける、という流れだったのですが、質問も殆どありませんでした。説明会用の資料も準備しておりましたが、GVAさんがマニュアルを提供してくださっていたので、使い方等については当該マニュアルの周知で足りました。そのため、全体的にリリースの準備時間を少なく収めることができ大変助かりました。

金澤様:
ちょうど先日、依頼フォームの公開からだいたい2か月が経ちますが、事業部門に対し今回の導入についてアンケートを実施しました。利用いただいた方からは、ほとんどがポジティブな意見で、中でも相談の入力から回答の受領までスムーズだったと答えてくださった方が多かった印象です。

画像の説明

▲OLGAヘルプページ。各ユーザー向けに利用ガイドの確認が可能

OLGA導入によって変化した事業部の意識向上

導入後の効果について教えていただけますか

金澤様:
求めていた管理表への転記の工数削減や、情報の一元化については狙い通りと感じることができています。効果として意外だったのが、課内の会話が増えたという点です。導入前はそれぞれが相談を受け付け、基本的には受け付けた担当者が対応して、という流れが多かったとお話したのですが、OLGA導入後は新規案件の通知は全員に来るので、これは誰が担当しようとか、この相談の回答の方向性はこうだよね、など、コミュニケーションが増えたように思います。

渡部様:
導入前はどうしても「属人化」が発生していたのだと思います。それがOLGAの導入によって課が抱えている案件がオープンになり、各担当者がどのような案件を対応しているのかが見える化されたので、担当者も管理する側も状況を把握しながら安心して業務に取り組めるようになりました。この点は非常に大きいと思います。

片岡様:
私個人の感覚としては、事業部門担当者が、法務部門の席を直接訪ねて「ちょっといいですか」という、どこの誰に相談すべきかお困りの事象が減ったように感じています。今までは、「誰々に聞いてみよう」、から始まり、じゃあ手段はメールなのか口頭なのか、という相談に至るまで何ステップか踏むような流れのご相談を多く感じていましたが、依頼フォームがあることで相談の手段が限定されて、かつ、今までの「誰々に聞く」というある種属人的な点も「CG推進課に聞く」という業務の流れが確立されたことで、結果としてどこの誰に相談すべきかお困りの個別相談が減ったのだと思います。今まで、法務部門側としては本来、やり取り歴はメールなどで情報を残していきたいと感じることもあったのですが、事業部門側からすると、「口頭の方が楽だから」と書き残すことが煩わしい等と中々聞き入れていただくのに苦慮した局面もございました。それが、OLGAに入力すれば、ノウハウとナレッジを残していけるので、皆さんの為にもなると、しっかりと目的を伝えられるようになったため、入力を受け入れてくれる事業部門担当者の方も増えたように思います。

渡部様:
「原則OLGAに相談内容を入れてから来てください」とルール化(急ぎの場合は事後入力必須の運用)したことで相談者はOLGAの所定のフォームを埋めることになるので、結果、必要な情報が手元にない状態でとりあえず相談を上げる、又は相談時に必要な情報が無い、という状況も以前と比べ少なくなったように思います。この点は、事業部門の意識向上とともにOLGAを導入した効果の一つの現れだと思います。

山口様:
私としては、他の方の案件対応の内容が簡単に見られるようになった点がありがたいです。これまでは、メールを自分で探して確認しに行く必要があったのですが、今はOLGAで検索を行えば、似た案件を簡単に探せるため、先輩方がどのような回答をしているのかを参考にしやすくなりました。

▲案件一覧ボード。新着、自身の案件、チームの案件など、案件の対応状況を一覧化

 

案件一覧と依頼フォーム、根幹機能の使いやすさ

OLGAで気に入っている機能

金澤様:
まず第一に、これは機能ではないのですが、UIがわかりやすい点が素晴らしいです。例えば契約書の審査案件では、1画面の中で契約書の編集内容やコメントを確認しながら、同時に事業部門への回答を入力できます。今まではウィンドウを行き来しながら回答を作っていたので、小さなことではありますが、効率的に業務ができています。

片岡様:
依頼フォームのカスタマイズ性も良いです。デフォルトの状態から大きく変えなくても利用できそうだったとお話しましたが、一方で、細かな、自社にとって重要な質問はやはり依頼フォームに設置したいと考えます。OLGAでは自由に項目を設置できますし、説明書きも記載できるので、当課の意図を事業部門に正確に伝えることでき、結果依頼初期の情報の充実に繋がっています。

渡部様:
基本的なところですが、案件一覧のページがわかりやすくて良いと思います。各担当が今現在何件持っているのか、また、各案件の事業部門・当課間のやりとりにおいて誰がボールを持っているかも明確になるので、マネジメントする立場からも非常に助かっています。

▲依頼フォーム編集画面。オリジナル質問の設置や、説明書きなどフルカスタマイズが可能

 

OLGAに対する今後の期待

金澤様:
今の仕組みをベースに、できることがさらに増えるとありがたいです。例えば、当課ではカタログやプレスリリースだけでなく、お取引先様向けの案内などについて、景品表示法等の観点からチェックをすることもあります。プレスリリースやカタログはWord媒体が多いですが、お取引先様向けの案内資料はパワーポイント等であることが多いです。案件の管理ページからワンクリックでWordを立ち上げることができますが、パワーポイントなどにも広がっていくと、さらに効率的な活用の幅が広がると思います。

渡部様:
「できることが増える」という点で申し上げると、サービスの横の繋がりも期待したいです。今でも案件管理やレビュー機能等は繋がっていると思うのですが、例えば法律の改正情報についてタイムリーに反映がなされ契約書検討の際にはアップデートされた最新情報を踏まえ適宜文言等含め助言を与えてくれたり、現状のレビュー機能から一歩進んで、考えられる修正候補案とおすすめの修正案の提示を理由を付した形で同時にしてくれたり、弁護士知見に基づくアドバイスを受けられるような広範且つ有益な情報がOLGAに集約されるとさらに手放せないサービスになっていくと思います。

田中様:
私の立場からすると、管理部門全体で利用していけるようなサービスになると非常にありがたいです。人事相談や事業管理の相談なども、”相談を受ける”という観点では業務の性質は似ています。いずれも属人化だったり、部門としての情報の残し方については課題が残る部分ですので、OLGAの仕組みは素晴らしいものだと思います。欲を言えば、会計の仕組みや勤怠管理の仕組みなど、バックオフィス全体のサービスが繋がっていくような世界観になると、管理をする側としては非常に大きな効果をもたらしてくれると思います。

管理画面

OLGAなら
あなたのビジネス
最適なプラン
きっと見つかります