天馬株式会社

2025.07.04

事業内容: ・家庭用品事業
・受託製造事業
・受注開発製品
・ソリューション事業

年間700件の契約審査を効率化した天馬株式会社が実現した法務DXの全貌

総務部 法務・知的財産課

課長 田﨑 康輔 様
弁理士 石川 佐由理 様


天馬株式会社田﨑様、石川様に、OLGAの導入背景や目的、導入後の変化について伺いました。

事例の概要とOLGA導入前後の変化

収納用品ブランド「Fits」をはじめ、家庭用プラスチック製品の製造・販売を手がけるハウスウエア事業と、幅広い産業向けに展開する受託製造事業の2本柱で成長を続ける天馬株式会社。近年では、環境対応や人材育成、ガバナンスの強化にも注力し、企業としての総合力を高めています。
事業の拡大とともに、契約審査件数は年間700件を超えるなど、法務部門の業務量も増加。限られたリソースで対応する中で、業務効率化と属人化の解消が大きな課題となっていました。
そんな天馬株式会社が、どのようにしてOLGAを導入し、日々の業務を変革していったのか。その実態をうかがいました。

ロングセラー「Fits」とともに、家庭と産業を支えるモノづくり

会社や事業の概要について教えてください

田﨑様

当社は、「人々の本質的な豊かさを支える」をパーパスに掲げ、環境対応や人材育成、ガバナンス強化に注力しながら以下の2つの柱で事業を展開しています。
一つは収納用品やキッチン用品などの家庭用のプラスチック製品を製造し、ホームセンターやECサイトを通じて販売する、いわゆるハウスウエア事業です。特に各種の収納ケースを展開しているFitsは累計販売数1億個を超えるロングセラー商品となっています。もう一つは受託製造事業で、他社から依頼を受けてプラスチック製品を製造及び販売する事業です。金型設計から成形、塗装、組立、印刷などの二次加工まで一貫対応しており、日系大手企業を中心にアジアの成長市場においてグローバルな取引を行っています。具体的には、OA・電子機器部品、家電機器部品、自動車外装・内装部品、住設部品、各種コンテナー、メディアケースなどを製造・販売しています。この2つが当社の主な事業の柱になっています。

契約審査を中心に、新規事業と知財も支える法務部門

法務の体制と業務内容を教えてください

田﨑様

法務部門は3人で、うち2人が法務・知財課として案件を処理しながら、残りの1人は総務部の付部長として上から見てくれている感じですね。主な業務としては、契約審査が一番多くて、それから新規事業に関する法務相談、あとは特許や商標、意匠といった知財関係の業務も行っています。知財の管理業務というと、例えば出願したり、更新期限に合わせて何年で更新するかを管理するといったことをやっています。

WordとExcelによる対応では、追いつかない業務量に直面

OLGA導入前の法務案件管理の状況と課題を教えてください

田﨑様:

OLGAを導入する前は、Excelを使って案件管理をしていました。たとえば、どの部署からどういう契約審査の依頼が来たかとか、その回答期限がいつかとか、全部1つのExcelに入力していたんです。依頼の受付から、審査が終わった後の回答書作成まで、ほとんど手作業でしたね。
契約審査の件数だけでも、年間で大体700件くらいあるんですよ。1件あたり15〜30分くらいかかるので、それを積み上げていくと、結構な時間になります。単純作業とはいえ、数が多いと大変で……。私が1人でExcelをさばいていた時期もあって、正直かなりしんどかったですね。
依頼はメールで届いて、それに添付されているWordの「契約審査依頼書」っていう社内フォーマットを確認して、内容をExcelに転記していく流れです。回答書もWordで作成して、送って…というやり方で。とにかく、手間が多い。

それに、契約書の審査以外にも、新規事業の相談とか、知財の出願や調査なんかもあって。知財に関しては、決まった書式で依頼をもらうようにはしてますけど、それも結局Excelで管理していたので、単純作業に時間と手間を使っていましたね
情報が分散してると、進捗も見えにくいですし、漏れがないか確認するだけでも大変です。だから、「もうちょっと効率化できないかな」っていうのは、ずっと思ってました。

契約審査から案件管理まで。自動化で法務業務をまるごと効率化

OLGAを知ったきっかけや導入した経緯を教えてください

田﨑様:

OLGAのことは、顧問の先生から紹介していただいたのがきっかけでした。紹介を受けてサービスを見てみたところ、案件管理の機能が非常にしっかりしていて、「これなら今の業務負荷をかなり軽減できそうだな」と感じたんです。
特に、これまでExcelやWordでバラバラに行っていた契約審査の受付から回答までの流れが、OLGAを使えばひとつのツール上で完結する。この点が非常に魅力的でした。
既存のツールでは手が届いていなかった業務プロセスまでカバーできるとわかり、「これはうちに合っている」と判断して、導入を決めました。

“直感的に使える”が導入の鍵。事業部への展開もストレスなし

OLGAの事業部への導入方法や流れを教えてください

石川様:

事業部への導入はかなりスムーズでした。事業部向けの説明会とかは特にやっていなくて、マニュアルを作って社内のイントラネットで公開しただけです。マニュアルはユーザー向けに公開されているテンプレートがあるので、これを自社向けに少しカスタマイズしてPDFにしたものです。OLGAのサービスが直感的に使いやすかったので、特に事業部側からの質問もなく、結構すんなり導入できました。

OLGA導入後も従前の方法であるメールで依頼をされることはありませんでしたか

石川様:

確かに、事業部に依頼フォームを共有した当初はまだメールで依頼してくる人もいましたが、それはOLGAで受け付けるという通知を読んでいなかったからというのが原因で、徐々にみんなOLGAを使うようになって、今ではほとんどOLGA上で依頼が来るようになっています。

Excel転記の手間がゼロに。年間100時間以上の削減効果

OLGA導入後の効果はいかがでしたか

石川様:

OLGA導入後の効果としては、まず依頼書をWordでもらってその内容をExcelに転記したり、Wordで契約審査の回答書を作ったりする手間がなくなったのが一番大きいです。具体的な効果を挙げていくと、Excelへの依頼内容の転記に1件当たり10分ほどかかっていたのですが、この作業がゼロになったので年間700件だとすると約116時間の削減となりました。
また、書面をレビューする時間についても、参照先がメールや他のドキュメントとバラバラになっていたところ、これが同じ画面に一元化されたので1件あたりの時間が5分から10分程度削減できました。このように、依頼内容の転記やレビュー結果をもとに作成していた回答書が不要になったので、これまで必要だった単純ながらも地味に時間がかかる手作業がなくなりました。

回答もチャットで完結。工数とストレスの両方を削減

他に感じている効果などありますでしょうか

石川様:

回答書の代わりとなる依頼者とのやり取りも、アップロードされたドキュメントを見た結果をそのままOLGAからチャットで返すだけで済むようになりました。
心理的にも、追加の依頼があった際などでメーラーを立ち上げて内容を開いて確認する作業がなくなり、チャットツールのようにOLGAを立ち上げるだけで内容を確認できるので、ちょっとした煩雑さから解放されました。
依頼者側の効果もあります。当社は海外にも事業所があり、海外からの案件も私たちで対応しているのですが、現地スタッフが依頼するにあたっては翻訳などで日本人スタッフの補助が必要で、1件の依頼に60分程度はかかっていました。ところが、OLGAでは依頼フォームのカスタマイズ性が高く、英語での説明を併記できたのもあって、現地スタッフが自力で依頼することができるようになり、依頼にかける時間を5分ほどまで削減できています。もちろん、日本人スタッフも依頼にあたって必要な項目が明確化され、どのように依頼すればいいのかといった悩みがなくなりました。

“目に見えない工数”を削減し、戦略的業務への時間を創出

石川様:

このように、これまでは明確に見えていなかった細かな工数が、OLGAの導入によって確実に削減され、想像以上の業務改善効果を実感しています一つひとつは短い作業でも、年間で積み上げると大きな負担になっていたことに、あらためて気づかされました。
こうして生まれた“宙に浮いていた時間”は、単に余裕ができたというだけではなく、これまで頭の中にはあったけれど日々の業務に追われて着手できていなかったプロジェクトや改善施策にようやく手をつけられる時間として活かせています。
結果的に、OLGAを通じて効率化されたのは「作業」だけでなく、組織としての優先順位づけや取り組みの質そのものだったと感じています。

過去案件を“活かす仕組み”が、法務対応を進化させる

OLGAで気に入っている機能は何ですか

石川様:

OLGAで特に気に入っているのが、過去案件の検索機能です。相手方の会社名を入力するだけで、過去にやりとりした関連案件が自動でサジェストされ、リンクでスムーズに確認できます。同じ会社と数か月前にどんな契約を結んでいたのかなどが、一目でわかるのは非常に便利ですね。
何より助かっているのは、“探しに行く”手間が減っただけでなく「過去の案件を参照すべきだ」と気づかせてくれる点です。記憶ベースでの判断ではなく、履歴ベースで対応できる安心感があります。
また、Word・Excel・PDFなど様々なファイル形式に対応していて、案件詳細画面からそのままプレビューで中身が確認できるのもとても便利です。「前の案件」「次の案件」といった切り替えもスムーズで、ドキュメントを一つひとつ開かなくて済むのは大きな時短になります。
さらに、Wordファイルを直接OLGAから開いて作業し上書き保存するだけでバージョン管理が自動で行われるのも助かっています。以前はファイルを都度分けて保存・リネームしていたので、その手間がまるごとなくなりました。

法務の現場とともに進化する、次のOLGAに期待

OLGAに対して今後どのようなことを期待していますか

石川様:

OLGAによって契約業務が効率化されたことで、他の法務関連業務にも活用の幅を広げられる可能性を感じています。今後も、法務の現場から生まれるアイデアやニーズを柔軟に取り入れながら、より実務に寄り添ったサービスへと進化していってくれることを期待しています。

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