法務コラム
【徹底比較】契約書管理システムおすすめ12選|法務の課題を解決する選び方とは
投稿日:2025.08.23
現代ビジネスにおいて、契約書は企業の存続を左右する重要な経営資産です。しかし、法務案件の管理は、依然として多くの課題を抱えています。
たとえば、膨大な量の契約書の中から必要な情報を迅速に引き出せなかったり、更新期限の見逃しによる潜在的な損失リスクに直面したりするケースも少なくありません非効率な管理体制は企業の競争力低下に直結するといえるでしょう。
本記事では、契約書管理における課題を解決するための最適なソリューションとして、契約書管理システムに焦点を当てます。システム選定の比較ポイントや目的別に厳選した15サービスの詳細、導入を成功に導くためのロードマップを体系的にみていきましょう。
契約書管理システム導入を検討する背景:解決すべき3つの課題
契約書管理システムは、単なる文書管理ツールではありません。多くの企業が直面する具体的な課題を解決し、企業の成長をサポートするための戦略的なツールです。
契約書の検索・管理の煩雑化
紙媒体の契約書は、物理的な保管場所が分散することで、必要な情報を見つけ出すのに時間がかかるリスクが常にあります。また、電子データであってもファイル名やフォルダ階層の統一ルールがない場合、情報探しに多大な時間を要し、契約書の内容を迅速に確認できない状態になるケースも少なくありません。
結果として、意思決定の遅延や契約内容の確認に要する人的コストの増大を招き、企業の競争力低下に直結します。
(1)課題の具体例:
- 過去の契約書を探すのに1時間以上かかる
- 担当者以外はどこに何があるか把握できていない
- 書類が紛失し、契約内容が不明になる
(2)契約書管理システムで解決できること
- 全文検索機能により、キーワードや期間で瞬時に契約書を特定できるようになる
- 契約書情報を一元管理することで、情報へのアクセスが高速化し、担当者以外でも必要な情報に辿り着ける
更新期限の管理漏れリスク
多くの契約には、自動更新や解約期限が定められています。Excelなどで手動管理している場合、担当者の異動や退職によって管理が滞り、重要な契約の更新を逃してしまうリスクも考えられるでしょう。
(1)課題の具体例:
- 契約更新日のリマインダー設定を忘れてしまう
- 解約したいサービスが自動更新される
- 更新条件の交渉機会を失う
(2)契約書管理システムで解決できること:
- 自動通知機能により、契約更新日や解約期限を事前にリマインドし、更新漏れを未然に防ぐ
- 契約情報がシステム上で一元管理されるため、担当者の変更があっても情報が引き継がれ、管理が継続できる
紙と電子の混在によるワークフローの複雑化
電子契約の導入が進む一方で、いまだに紙での契約管理もあります。場合によっては、管理方法が統一されず、業務フローが複雑化するケースもあるでしょう。
(1)課題の具体例:
- 承認フローが統一されておらず、契約締結に時間がかかる
- 紙の契約書と電子契約書を別々に管理する必要がある
- 契約書の検索時に、両方のデータを探す手間が発生する
(2)契約書管理システムで解決できること:
- ワークフロー機能により、契約書の承認ルートをデジタル上で統一・可視化し、承認プロセスを迅速化する
- 紙の契約書もスキャンしてシステムに取り込むことで、紙と電子を一元管理し、検索や管理の手間を解消する
2.契約書管理システムを選ぶ上での4つのポイント
自社に最適なシステムを見つけるためには、4つのポイントを総合的に検討することが不可欠です。ここでは、それぞれの項目を詳しくみていきましょう。
機能
機能は、業務効率を左右する最も重要な要素です。AIによる情報抽出やワークフロー、検索といった主要機能の充実度を比較しましょう。
(1)契約情報の自動抽出と台帳作成
PDFなどの契約書をアップロードすると、AIが自動で必要な情報を抽出し、管理台帳を作成する
(2)ワークフロー機能
契約書の作成から承認、締結までのプロセスをシステム上で可視化・自動化。承認ルートを事前に設定できるため、属人化を防ぎ、業務を効率化する
(3)全文検索機能
契約書に記載されたキーワードや日付、金額などから、目的の契約書を瞬時に探し出す機能。検索性の高さは、日々の業務効率を大きく左右する
料金体系
コストは、システム導入の継続性を決定づける重要な要素です。初期費用、月額費用、トータルコストを明確に把握しましょう。
(1)月額料金
ユーザー数や契約書の数に応じて変動する従量課金制や機能別にプランが分かれるケースが多い。自社の利用規模に合わせたプラン選択が重要
(2)初期費用導入時のセットアップやデータ移行にかかる費用。導入のハードルを下げるため、初期費用が無料のサービスも増えている
(3)トータルコスト
見積もりを依頼する際は、月額料金だけでなく、初期費用やオプション料金を含めた年間または複数年間のトータルコストを試算することが不可欠
導入形態
システムの運用方法やセキュリティポリシーに合わせ、最適な導入形態を選びましょう。
(1)クラウド型
インターネット経由で利用する形態。サーバー管理が不要で導入が容易なため、初期費用を抑えたい中小企業やテレワークを推進したい企業に適している
(2)オンプレミス型
自社のサーバーにシステムを構築する形態。高いセキュリティとカスタマイズ性を確保できるため、厳格なセキュリティポリシーを持つ大企業や独自の業務フローに合わせたシステム構築が必要な企業に選ばれる
連携性・サポート体制
導入後の安定運用と業務の円滑化のため、連携性やサポート体制は不可欠です。
(1)既存システムとの連携
既存の会計システムやCRM、電子契約サービスと連携することで、データの二重入力を防ぎ、業務をシームレスにつなぐ。マネーフォワードクラウド契約やfreeeサインは、自社サービスとの連携に強みを持っている
(2)サポート体制
導入時のセットアップ支援や運用開始後の問い合わせ対応体制も重要。システムの定着をスムーズに進めるため、充実したサポート体制を持つベンダーを選ぶ
3. 【目的別】おすすめ契約書管理システム12選の徹底比較
ここでは、各サービスの特徴とどのようなユースケースに最適かを詳しく解説します。
※各社の情報は2025年8月時点のものです。また、メリットや導入事例は各社の公式サイトを参照しています。
契約情報の自動抽出と台帳作成に強みを持つシステム
PDFなどの契約書をアップロードすると、AIが自動で必要な情報を抽出し、管理台帳を作成するシステムです。
- LegalForceキャビネ
〇どんな場合に役立つか
大量の契約書レビュー業務に追われている法務部門や契約書の内容を網羅的にチェックしたい企業に役立つ。過去の契約書を一元管理し、類似の契約書を素早く参照する必要がある場合に適している
〇解決できる課題
AIが条文ごとのリスクを自動で指摘し、レビュー工数を大幅に削減する。過去の契約書との比較も容易になり、レビューの抜け漏れを防ぐことで、契約業務の品質向上と効率化を同時に実現する
〇導入事例
(1)株式会社コドモン: 契約書を探す時間が20分から1~2分に短縮。全社のナレッジ共有にも活用
(2)株式会社トレタ:30分掛かっていた契約書探しが 1~2分で探せるようになり、成長企業の1人管理部でも手間をかけない契約管理を実現
公式URL:https://www.legalon-cloud.com/legalforce-cabinet - OPTiMContract
〇どんな場合に役立つか
法務部門だけでなく、契約書を扱う事業部員もリスクチェックや内容確認を日常的に行う企業に適している。専門家以外のメンバーでも契約内容を容易に把握したい場合に役立つ
〇解決できる課題
AIが契約書のレビュー、比較、期限管理を自動化する。専門知識がなくても契約書のリスクを可視化でき、事業部員の業務効率を改善すると同時に、契約業務の品質を底上げする
〇導入事例
(1)株式会社エム・イー: 年間400件の問い合わせが半減
(2)株式会社アースフード: 年間で約250時間の工数削減
公式URL: https://www.optim.co.jp/optim-contract/
契約ライフサイクル全体を網羅するCLMシステム
契約書の作成から締結、管理、更新まで、一連の契約業務プロセス全体を効率化することに特化したシステムです。
たとえば、GVA TECHのOLGAは、AIによる契約書のレビューから契約締結、その後の運用・管理まで一貫して行うことが可能です。他システムとの連携や検索、自由な管理項目の設定などもできるため、「全体的に効率化を図りたい」といった場合にはおすすめできる法務オートメーションだといえます。
- OLGA
〇どんな場合に役立つか
契約業務全体をAIで根本的に見直したい、より高度なリーガルテックの導入を検討している企業に特に推奨する。契約書作成から締結後まで一貫したプラットフォームを求めている場合に適している
〇解決できる課題
AIがレビューを支援し、リーガルリスクを可視化する。レビューから契約管理まで一貫したプラットフォームとして機能することで、契約業務全体の品質向上と効率化を実現し、企業のDXを推進する
〇導入事例
(1)日本管財ホールディングス株式会社: 依頼フローを統一し、案件の全プロセスを一元管理。これまで手作業で行っていたExcelへの転記作業がなくなり、大幅な業務効率化を達成した
(2)ネスレ日本株式会社:法務相談・契約案件管理・ナレッジ共有を実現する「法務業務基盤」として導入
公式URL: https://olga-legal.com/ - ContractSCLM
〇どんな場合に役立つか契約締結前から締結後まで、契約業務プロセス全体を可視化・管理したい企業に適している。とくに、部門間の連携が複雑な大規模組織でガバナンスを強化したい場合に役立つ
〇解決できる課題
契約のライフサイクル全体を一気通貫で管理し、ガバナンスを強化する進捗状況が可視化されるため、業務の属人化を防ぎ、契約プロセス全体を最適化できる
〇導入事例
(1)株式会社デライト・ベンチャーズ: 1案件あたりの作業時間を最短3分に短縮し、作業時間が1/10以下に改善
公式URL:https://www.contracts.co.jp/contractsclm/ - Hubble
〇どんな場合に役立つか
契約書の作成・交渉段階で、社内外とのやり取りをスムーズにしたい企業に役立つ。契約書の修正やレビューを複数人で同時に行いたい場合に適している
〇解決できる課題
契約書のバージョン管理や変更履歴を可視化する。社内外との共同編集機能に優れており、契約締結までのプロセスを迅速化し、コミュニケーションロスを防ぐ
〇導入事例
(1)株式会社東海理化: 事業部門と法務の連携を強化し、ビジネススピードを加速。最大で3週間かかっていた審査依頼のリードタイムを最短1日まで短縮
(2)大塚製薬株式会社、大鵬薬品工業株式会社: 年間数千件に及ぶ契約書業務のインフラとして活用し、効率化や属人化解消に貢献。平均44分だった工程が17分に短縮
公式URL: https://hubble-docs.com/
管理・運用・検索機能に特化したシステム
主に締結後の契約書の一元管理や検索性の向上、更新期限の管理に強みを持つシステムです。
- BtoBプラットフォーム契約書
〇どんな場合に役立つか
過去の紙の契約書も多く、まとめてデータ化して管理したい企業に適している。紙と電子の契約書が混在するハイブリッドな管理体制を解消したい場合に役立つ
〇解決できる課題
契約書の電子保管に特化している。過去の紙の契約書もデータ化して一元管理できるため、検索性が向上し、契約書の紛失リスクも低減する
〇導入事例
(1)さくらホームグループ: グループ間の契約電子化により、年間700万円の印紙代を削減
公式URL: https://www.infomart.co.jp/contract/ - WAN-Sign
〇どんな場合に役立つか
契約更新漏れによるコスト増大や機会損失を防ぎ、契約管理を徹底したい企業に特に推奨される。多数の契約書を管理する必要がある場合に役立つ
〇解決できる課題
締結済みの契約書管理に重点を置き、契約更新のリマインダー機能が充実している。重要な契約の更新漏れを未然に防ぎ、契約管理業務の信頼性を向上させる
〇導入事例
(1)株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント: 電子契約サービスと連携して、契約管理の一元化とワークフローの効率化を実現
公式URL:https://wan-sign.wanbishi.co.jp/ - クラウドサイン
〇どんな場合に役立つか
契約書の作成から管理、更新まで、契約業務全体をシンプルにサポートする機能が欲しい企業に適している。専門的な知識がなくても直感的に使いたい場合に役立つ
〇解決できる課題
契約業務全体をサポートする機能を幅広く提供する。専門知識がなくとも直感的に利用できるため、契約管理の機能をトータルで利用したい企業におすすめ
〇導入事例
(1)社会福祉法人 秀葉会: 契約業務のペーパーレス化により、コスト削減と業務効率化を達成
公式URL:https://www.cloudsign.jp/ - GMOサイン
〇どんな場合に役立つか
電子契約サービスを既に利用しており、その管理をさらに強化したい企業に特に推奨される。契約書の電子締結から管理までを一つのシステムで完結させたい場合に役立つ
〇解決できる課題
電子契約サービス「GMOサイン」と連携し、締結された契約書を自動で管理する。契約の締結から管理までをシームレスに行い、契約書の一元管理を実現する
〇導入事例
(1)北海道庁: 導入から1年で1万3000件を超える電子化に成功
(2)東急リバブル株式会社: 個人向けの電子署名をより安全に行うために導入。契約書の郵送対応で1週間ほど掛かっていた時間を2日から3日程度に短縮
公式URL: https://www.gmosign.com/
他システム連携や用途に特化したシステム
バックオフィス業務との連携や特定の業務フローに特化したシステムです。
- マネーフォワードクラウド契約
〇どんな場合に役立つか
マネーフォワードの会計や人事労務サービスを利用している企業に最適。バックオフィス業務全体を統合的に管理したい場合に役立つ
〇解決できる課題
会計・人事労務サービスと連携し、契約書を起点とした経費精算などをスムーズにする。バックオフィス業務全体を効率化し、データの二重入力を防ぐ
〇導入事例
(1)株式会社M&A総研ホールディングス: Salesforceとの連携により、月77時間もの工数削減に成功
(2)株式会社第一住建ホールディングス: 「送信料0円」が決め手となり導入。不動産業界の紙文化をペーパーレス化
公式URL: https://biz.moneyforward.com/contract/ - RICOHContractWorkflowService
〇どんな場合に役立つか
紙の契約書が大量にあり、デジタル化とワークフロー化を同時に進めたい企業に最適。紙の契約書をスキャンする手間を効率化したい場合に役立つ
〇解決できる課題
紙の契約書をスキャンし、AIでデータ化・管理する。紙と電子の混在を解消し、業務フローを統一することで、契約書管理を円滑になる
〇導入事例
(1)第一工業製薬株式会社: クラウドサイン連携により、新規契約の約50%が電子契約に。印紙税チェック作業も不要になり、大幅な時間圧縮に成功
(2)株式会社LIFULL: リモートで法務相談や承認申請が可能になり、押印業務の効率化を実現
公式URL:https://www.ricoh.co.jp/products/list/ricoh-contract-workflow-service - freeeサイン
〇どんな場合に役立つか
freeeの会計や人事労務サービスを利用している企業に推奨できる。契約情報と会計処理をシームレスに連携させたい場合に役立つ
〇解決できる課題
freeeの各サービスと連携し、バックオフィス業務全体を効率化する。契約情報を起点とした会計処理などをスムーズに行い、業務フロー全体を改善できる
〇導入事例
(1)株式会社笑美面: 業務効率化と情報の一元化を実現し、契約管理がスムーズに
(2)弘栄設備工業株式会社: freeeサインで契約締結の90%を電子化することに成功
公式URL: https://www.freee.co.jp/sign/
4.導入を成功に導くためのロードマップ
契約書管理システムは、単に導入するだけでは、効果を最大限に発揮できません。企業の業務フローに定着させ、真の生産性向上を実現するためには、戦略的な計画と段階的な実行が不可欠です。
ここでは、導入を成功に導くための3つの重要なステップを詳しく解説します。
(1)導入目的と要件の整理
システムの導入は、「何のために導入するのか」という目的を明確にすることが重要です。このステップを怠った場合、機能の多さに惑わされたり、自社にとって不要な高コストのシステムを選んでしまったりするリスクがあります。
- 課題の洗い出し
現在の契約書管理業務で発生している、具体的な課題を部署や担当者からヒアリングして詳細に洗い出し- 例:「契約書の検索に毎回30分以上かかる」「更新期限のリマインダー設定が属人化しており、漏れが発生しやすい」「紙の契約書と電子契約書が混在し、管理が複雑になっている」
- 要件定義:洗い出した課題を解決するために、システムに求める具体的な要件を定義する
- 例:
- 課題:「契約書の検索に1時間かかっている」
- 要件:「全文検索機能が必須」「キーワード検索だけでなく、契約日や取引先名でも絞り込めること」
- 例:
(2)複数サービスを検討する際のチェックリスト
導入目的と要件が整理した後は、次に複数の候補サービスを比較検討します。この際、客観的な視点で評価するためにチェックリストを作成することが効果的です。
- 比較項目
本稿で解説した「機能」「料金」「導入形態」「連携性・サポート体制」の4つのポイントをチェックリストの項目として設定する - 評価基準の設定
各項目について、自社の要件に基づいた評価基準を設ける。たとえば、「AI機能は必須(配点3点)」「SaaS型であることが望ましい(配点2点)」のように点数化することで、客観的な比較が可能になる - デモや資料請求の実施
候補サービスを数社に絞り込んだら、積極的にデモを依頼したり、詳細資料を取り寄せたりして、チェックリストの項目を埋めていく
(3)無料トライアルで実際の使い勝手を確認
最終的なシステムを決定する前に、無料トライアル期間を利用して実際の使い勝手を確認することが非常に重要です。カタログスペックだけではわからない、システムの実用性を確かめましょう。
確認すべきポイント:
-
- 操作性
実際に契約書をアップロードしたり、検索したりしてみて、直感的に操作できるかを確認する - 機能の検証
要件定義で洗い出した必須機能が、期待通りに動作するかを検証する - サポート体制の評価
トライアル期間中にサポート窓口に問い合わせを行い、対応の速さや丁寧さを評価する
- 操作性
3つのステップを丁寧に実行することで、システムが単なるツールに終わることなく、企業の契約業務を抜本的に改善する強力なソリューションとなるでしょう。
5.まとめ
契約書管理システムは、単なる業務効率化ツールではなく、企業のガバナンスと生産性向上を両立させるための戦略的な投資です。
本稿で解説した詳細な比較ポイントと導入ロードマップは、貴社の固有の課題に最適なシステムを選定するための確固たる指針となるでしょう。契約業務のデジタル変革を成功に導くことで、未来に向けた企業の競争力強化を実現できます。
煩雑な契約業務から脱却し、より本質的な業務にリソースを集中させるために、本稿を貴社のデジタル変革の一助として活用しましょう。