法務コラム
AI契約書レビューおすすめ5選を比較|選び方や利用時の注意点も解説
投稿日:2026.08.28

契約書レビューは、法務業務の中でも特に時間がかかりやすい業務の一つです。
契約書を一から読み込み、不利な条項や抜け漏れがないかを確認し、必要に応じて修正文案を作成するなど、契約書レビューには多くの作業が発生します。
こうした契約審査を支援するツールとして普及しているのが「AI契約書レビュー」です。
この記事では、AI契約書レビューの選び方と主要ツールの比較、汎用生成AIとの違い、導入時に押さえておきたい注意点までまとめて解説します。
レビュー業務における生成AI活用の4つの進め方
契約書レビューに生成AIを活用するといっても、すべての企業が最初から高度な仕組みを構築する必要はありません。
まずはCopilotやGeminiなどの汎用生成AIを使ってみる方法もあれば、専用のAI契約書レビューツールを導入する方法、自社の契約審査基準や過去のナレッジをAIに反映し、より自社実務に即したレビュー環境を構築する方法もあります。

汎用生成AIを契約書レビューに活用する
ChatGPTやGemini、Claude、Copilotなどの汎用生成AIを使い、契約書の要約や論点整理、一次チェックなどからAI活用を始める段階です。
ただし、単純に契約書を読み込ませるだけでは、実務で使える回答を得にくい場合があります。契約審査に適したプロンプトや、ひな形・プレイブックなどのナレッジを活用し、出力品質を高める工夫が重要です。
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自社に合ったAI契約書レビューツールを導入する
契約書レビュー件数が増えている場合や、担当者ごとの確認観点のばらつきを抑えたい場合は、専用のAI契約書レビューツールを導入する方法があります。
ツールによって、リスクチェックや修正文案の提示、自社基準への対応、Word連携、契約管理など対応範囲が異なるため、自社がどこを効率化したいのかを整理したうえで比較することが大切です。
自社基準を反映したAI契約書レビューを構築する
AIによる一般的なリスクチェックから一歩進み、自社ひな形や契約審査基準、プレイブック、過去の判断などを活用して、自社の実務に即したレビューを行う段階です。
自社基準をAIが参照できる状態にすることで、担当者ごとの確認観点のばらつきを抑え、レビュー品質を標準化しやすくなります。
ナレッジの蓄積・更新まで含めてAIレビューを仕組み化する
契約件数がさらに増えてくると、自社基準を一度整備するだけでなく、日々のレビュー結果や過去案件を継続的に蓄積し、プレイブックなどのナレッジを更新していく仕組みも重要になります。
AIレビューとナレッジ運用を組み合わせることで、特定の担当者の経験に依存せず、契約審査の知見が継続的に蓄積・活用される状態を目指します。
こうした自社基準の整備や、継続的なナレッジ運用まで自社だけで設計するのが難しい場合は、外部の支援を活用する方法もあります。GVA TECHでは、「OLGA AIコンサルティング」を通じて、プロンプト設計や法務ナレッジのデータ構造化などを支援しています。
【目的別】おすすめのAI契約書レビュー
AI契約書レビューを選ぶ際は、単純な機能数ではなく「自社が何を改善したいか」から候補を絞ることが重要です。
過去の契約書やナレッジをレビューに活かしたい
過去の審査履歴を活用したい企業では、過去の契約書や審査履歴を蓄積・活用できるOLGAやLegalOnなどが候補になります。
これらは、一般的な法的リスクのチェックにとどまらず、過去に自社で行った判断や蓄積したナレッジを次の契約審査に活用したい企業に向いています。
また、案件の台帳管理や契約書のバージョン管理、締結後の契約書データ管理など、レビュー周辺の業務にも多くの時間がかかっている場合は、契約業務全体の効率化も期待できます。
OLGA|自社基準レビューから契約管理まで法務業務を一気通貫で効率化
OLGAは、AI契約書レビューに加え、事業部から法務への案件依頼受付や案件管理、過去案件・ナレッジの検索、契約台帳の自動作成、更新期限の管理などを一つのプラットフォームで行えます。
AI契約レビューでは、弁護士監修の一般的な基準だけでなく、自社独自の審査基準に基づいたリスクチェックにも対応。契約書の抜け漏れ確認、新旧文書比較、条文検索、複数文書間の整合性チェックなど、契約審査を支援する機能を搭載しています。
SlackやMicrosoft Teamsなどのチャットツールとも連携でき、依頼者は普段利用しているツールから法務へ相談・依頼できます。
また、MCP(Model Context Protocol)にも対応しており、ChatGPTやCopilot、Claudeなどの生成AIから、OLGAに蓄積された過去案件やナレッジを検索・参照することも可能です。
料金:要問い合わせ
LegalOn|弁護士監修の知見とAIを組み合わせた契約レビュー
LegalOnは、株式会社LegalOn Technologiesが提供する法務向けAIプラットフォームです。
契約書のリスク検知、欠落条項のチェック、修正方針や修正文案の提示など、契約審査を幅広く支援します。
2026年にはLLMを活用した契約書レビューへの刷新や、既存の審査基準からプレイブックを作成するAIエージェント、関連する基本契約書や原契約を参照したレビューなど、機能拡張も続いています。
料金:要問い合わせ
AIによる契約書レビューに絞って効率化したい
まずは契約書のチェックそのものに絞って効率化したい場合は、LeCHECKが候補になります。
契約書をアップロードすると、リスクのある条項や欠落している条項などをAIが抽出し、ツールによっては解説や修正文案まで提示します。
特に契約レビュー件数が増えており、「まず確認すべきポイントを短時間で洗い出したい」という場合に活用しやすいでしょう。
LeCHECK|専門弁護士監修のAIで和文・英文契約をレビュー
LeCHECK(リチェック)は、株式会社リセが提供するAI契約書レビュー支援クラウドです。
総勢30名以上の専門弁護士が監修しており、契約書をアップロードするとリスクを優先度別に表示し、法的な解説や参考条文を確認できます。
和文・英文合わせて100種類以上の契約類型に対応しており、英文契約についてもリスクや欠落条項の検知、日本語による解説、英文の修正文案などを利用できます。
また、自社ひな形を登録し、契約書との差分を比較する機能や、Word上での文書校正、契約書保管、期限アラートなども提供しています。
料金:要問い合わせ
まずは無料・低コストでAI契約書レビューを試したい
できるだけコストをかけずにAI契約書レビューを試したい場合は、無料プランのあるツールや無料で利用できるツールから始める方法もあります。
LawFlow|無料から始められるAI契約書チェック
LawFlow(ローフロー)は、弁護士が開発し、元裁判官が監修するAI契約書レビューツールです。契約書をアップロードすると、リスクのある条項や必要な条項の抜け落ちなどをチェックできます。
無料のスタータープランでは、秘密保持契約と業務委託契約について契約書チェックを利用でき、有料プランでは、文書比較、ひな形ライブラリ、日本語・英語類型のチェックなどが利用できます。
料金:スターター 無料/スタンダード 月額16,500円(税込)/エンタープライズ 月額33,000円(税込)
GVA NDAチェック
NDAのレビューに限定するのであれば、GVA TECHが提供する「GVA NDAチェック」も無料で利用できます。
GVA NDAチェックは、NDAをアップロードすると、条文ごとに有利・不利を判定し、リスクのある条文や不足している項目を指摘するサービスです。指摘された条文については修正例も確認できるため、単にリスクを見つけるだけでなく、その後の修正作業にも活用できます。
会員登録のみでNDAのチェックを無料・無制限で利用できるため、「まずAIによる契約書レビューがどのようなものか試してみたい」「日常的に扱うNDAの一次チェックを効率化したい」といった場合に利用しやすいでしょう。
一方、対応する契約書はNDAに限られます。業務委託契約や取引基本契約など幅広い契約類型をレビューしたい場合や、自社独自の審査基準を反映したい場合は、ほかのAI契約書レビューツールも含めて比較する必要があります。
AI契約書レビューの選び方|比較したい6つのポイント
AI契約書レビューツールは、「AIを搭載しているか」だけでは十分に比較できません。実際の契約審査で利用することを想定し、次のポイントを確認しましょう。
AIレビューでどこまで確認できるか
「AI契約書レビュー」と呼ばれるツールでも、具体的な機能には違いがあります。
具体的には、不利な条項や必要な条項の抜け漏れを検知するだけでなく、リスクの解説や修正方針、修正文案を提示できるツールがあります。さらに、契約当事者の立場に応じたレビューや、表記ゆれ・条番号のずれの確認、新旧文書の差分比較まで対応するものもあります。
自社のレビュー工程のうち、どの作業に時間がかかっているかを整理してから比較すると、必要な機能を判断しやすくなります。
自社の契約審査基準を反映できるか
実際の契約審査業務においては、企業ごとに事業内容やリスク許容度が異なるため、法律上の一般的なリスクをチェックするだけでは十分ではありません。
そのため、AI契約書レビューを組織的に活用する場合は、自社ひな形や契約審査基準、プレイブックに加えて、過去の修正方針や案件ごとの判断といった自社独自のデータをAIがどの程度参照できるかも見極めることが重要です。
関連記事:AI契約レビューツールを入れても現場が変わらない理由とは?効率化のために整えるべき「自社基準」と「業務設計」
Wordなど現在の契約審査フローで使いやすいか
AIの機能が優れていても、実際の業務フローとかけ離れていると、なかなか利用が定着しない可能性があります。
特に企業の契約審査ではMicrosoft Wordが利用されるケースが多いため、Word上でレビュー結果を確認できるか、修正文案をそのまま反映できるか、コメントや変更履歴を維持できるかといった点を確認しておきましょう。ファイルを何度もアップロード・ダウンロードする必要があるかどうかも、日常的な使いやすさを左右します。
また、メール、Slack、Microsoft Teams、電子契約サービスなど、現在利用しているツールとの連携も確認しておくと安心です。
レビュー以外の契約業務にも対応しているか
契約業務の課題が、本当に「レビュー」だけなのかも整理しておきましょう。契約審査には、契約書を読む・修正する作業以外にも、次のような周辺業務が発生するのが一般的です。
- 事業部からの依頼受付
- 不足情報の確認
- 審査状況の管理
- 過去案件の検索
- 契約書のバージョン管理
- 電子契約
- 契約台帳への登録
- 更新期限の管理
契約書レビューだけを改善したいのであれば、レビュー特化型のツールでも十分な場合があります。一方、レビュー前後の業務にも多くの工数がかかっているのであれば、法務案件管理やCLM(契約ライフサイクルマネジメント)まで含めて比較することで、契約業務全体の効率化につながりやすくなります。
セキュリティ対策が十分か
契約書には、取引条件、金額、技術情報、個人情報など重要な情報が含まれます。そのため、通信・保存データの暗号化やアクセス権限、SSOへの対応に加え、入力した契約書データがどのように保存・利用されるのかも確認するようにしましょう。
料金体系が自社の利用方法に合っているか
AI契約書レビューツールの料金体系はさまざまです。料金は月額固定だけとは限りません。ユーザー数や利用する機能、契約書の処理件数、オプションの有無に加え、初期設定やサポート内容によって費用が変わる場合があります。
料金だけを比較するのではなく、「契約レビュー1件あたりにかかっている時間をどの程度削減できるか」という視点で投資対効果を考えることも大切です。
そもそもAI契約書レビューとは
AI契約書レビューとは、AIを活用して契約書の内容を解析し、契約審査を支援するツールです。リスクのある条項や不足している条項の指摘をはじめ、ツールによっては修正方針・修正文案の提示、自社ひな形との比較、表記ゆれや条番号のチェックなども行えます。
従来は法務担当者が契約書を全文確認しながら一つずつ論点を洗い出していましたが、AIによって確認すべきポイントを先に抽出することで、レビュー作業の効率化が期待できます。
ただし、AIが法務担当者に代わって最終的な契約判断を行うものではありません。AIによる指摘を参考にしながら、取引背景や自社の事業方針、リスク許容度などを踏まえて人が最終判断を行うことが重要です。
AI契約書レビューでできること
契約書のリスクをチェックする
AIが契約書を解析し、自社に不利になる可能性がある条項を抽出します。たとえば、損害賠償、契約解除、秘密保持、知的財産権などについて確認すべきポイントを提示することで、レビュー時の見落とし防止を支援します。
必要な条項の抜け漏れを確認する
契約書に存在する条項だけでなく、本来必要と考えられる条項が含まれているかをチェックできるツールもあります。契約書に書かれている内容だけを追っていると見落としやすい、「本来あるべき条項がない」というリスクの発見を支援できます。
修正文案を作成する
リスクを指摘するだけでなく、具体的な修正文案を提示するツールも増えています。担当者はゼロから修正条文を作成する必要がなくなり、AIが提示した案をベースに調整できます。
自社の契約審査基準と比較する
自社ひな形やプレイブックなどを登録し、自社の契約審査基準に照らしてチェックできるツールもあります。一般的な法律上のリスクだけではなく、自社独自の交渉方針を反映しやすくなります。
関連記事:契約書の変更箇所を見落とさないためには?「全文読み」に頼らない確認方法
AI契約書レビューを導入するメリット
AI契約書レビューの導入によって期待できるのは、単なるレビュー時間の短縮だけではありません。チェック漏れの防止やレビュー品質の標準化、法務担当者のリソース配分の見直しなど、契約審査全体の効率化にもつながります。
契約書レビューにかかる時間を削減できる
AI契約書レビューの大きなメリットは、確認作業の効率化です。契約書を冒頭からすべて読みながら論点を探すのではなく、AIによる一次チェックを活用し、人が重要な論点を中心に確認することで、レビュー時間を短縮しやすくなります。
案件数が増えている法務部門では、定型的な確認作業をAIへ寄せることで、難易度の高い案件に集中して取り組めるようになります。
チェック漏れを防ぎやすくなる
人が契約書をレビューする以上、確認漏れのリスクを完全になくすことはできません。特に案件数が多い場合や繁忙期には、細かな条項を見落とす可能性があります。
AIによる一次チェックを組み合わせることで、人による確認を補完し、チェック漏れを防ぎやすくなります。
レビュー品質を標準化しやすい
契約審査は担当者の経験や知識に依存しやすい業務です。ベテラン担当者ならすぐに気づける論点でも、経験の浅い担当者では判断に時間がかかることがあります。
チェック項目やプレイブックをAIに反映することで、担当者ごとの確認観点のばらつきを抑え、レビュー品質を標準化しやすくなります。
より重要な法務業務に時間を使える
AI契約書レビューの目的は、法務担当者の判断そのものをなくすことではありません。定型的なリスク抽出や形式確認などをAIに任せることで、事業部との相談や重要案件の交渉、新規事業の法的検討、コンプライアンス、法務戦略といった、人がより深く考えるべき業務に時間を振り向けやすくなります。
AI契約書レビューを利用するときの注意点
ここでは、AI契約書レビュー利用時に押さえておきたい主な注意点を紹介します。
AIの指摘が必ず正しいとは限らない
AI契約書レビューはあくまで契約審査を支援するものです。AIがリスクを見落としたり、反対に実務上問題のない箇所をリスクとして提示したりする可能性もあります。
そのため、AIの出力をそのまま採用するのではなく、法務担当者が確認したうえで最終的に判断する必要があります。
複雑な契約ほど取引背景の理解が重要になる
契約条件の妥当性は、契約書の文章だけでは判断できない場合があります。
たとえば、取引金額や事業上の重要度、相手方との力関係、過去の交渉経緯、商流、自社のリスク許容度などによって、同じ条文でも妥当な判断は変わります。
複雑な契約や重要度の高い取引では、AIによるレビューだけに頼らず、取引背景を理解した担当者が判断することが重要です。
一般的な法的リスクと自社の判断基準は異なる
AIが一般的な基準にもとづいて「リスクがある」と指摘した条項でも、必ずしも自社として修正が必要とは限りません。
たとえば、契約条件だけを見れば自社に不利な内容であっても、これまでの取引関係や契約金額、相手方との交渉力、案件の重要度などを踏まえ、実務上は許容しているケースもあります。
反対に、一般的には大きな問題がない条項でも、自社の事業方針やリスク管理上、修正を求める場合もあるでしょう。
そのため、AI契約書レビューを実務で活用するうえでは、一般的な法的リスクを指摘できることだけでなく、「自社ではどのリスクを許容し、どの条件なら修正を求めるのか」といった判断基準まで反映できるかが重要です。
AI契約書レビューは弁護士法72条に違反しないのか
AIによる契約書レビューについては、弁護士資格を持たない者による法律事務の取扱いを制限する弁護士法72条との関係が議論されてきました。
法務省は2023年8月に、AI等を用いた契約書関連サービスと弁護士法72条との関係についてガイドラインを公表しています。さらに2026年8月には新たなガイドラインが公表され、生成AIなどの技術進展を踏まえて、企業向けのAI法務支援サービスがどのような場合に同条との関係で問題となるのか、その判断基準がより具体的に整理されました。
新ガイドラインでは、通常の企業活動に伴う契約書などの書面作成・審査・管理や法的問題点の検討といった業務を支援するサービスについて、法的紛争が生じている案件への利用を前提として設計されたものではなく、適切なガバナンス体制が整備されている場合には、一般的に弁護士法72条に抵触しないとする考え方が示されています。
一方、すでに法的紛争が生じている案件への利用などについては、引き続き注意が必要です。
参照:AI等法務業務支援サービス提供と弁護士法第72条の関係に係るガイドライン等の公表について(法務省)
汎用型生成AIを活用した契約書レビュー
ChatGPT、Gemini、Claude、Copilotなどの生成AIでも、契約書の要約や論点抽出、修正文案の作成などを行うことは可能です。
しかし、契約書をアップロードして単純に「この契約書をレビューしてください」と指示するだけでは、回答が一般論にとどまり、自社の契約審査方針を十分に反映できない場合があります。
生成AIを契約審査の実務で活用するためには、単に高性能なAIを使うだけではなく、AIにどのような情報と指示を与えるかが重要になります。
生成AIによる契約書レビューでは「プロンプト」と「ナレッジ」が重要
生成AIによるレビューの出力品質は、「AIモデル×プロンプト×ナレッジ」の組み合わせに大きく左右されます。社内で利用できるAIモデルがあらかじめ指定されている場合は、実務で使える回答を得るには、プロンプトの設計と参照させるナレッジの整備が特に重要になります。
生成AIから実務に即した回答を得るためには、レビュー方法を具体的に指示するプロンプトを設計する必要があります。
たとえば、自社が契約のどちらの立場なのかを明確にしたうえで、重点的に確認したい条項、許容できるリスクの範囲、リスクがある場合に求める修正内容、修正案の提示形式まで具体的に指示します。
さらに、自社の契約書ひな形や契約審査基準、過去の修正方針、条項ごとの許容条件、交渉時の判断基準などをナレッジとして参照させることで、より自社の実務に即したレビューを行いやすくなります。
おすすめウェビナー:「生成AIの精度が不安」な法務担当者のためのプロンプト設計&検証術入門
契約審査用のプロンプトやナレッジを自社で整えるのは簡単ではない
一方、プロンプト設計やナレッジ整備に本格的に取り組むには、相応の準備が必要です。
たとえば、契約類型ごとにプロンプトを設計するだけでなく、自社ひな形を整理し、ベテラン担当者が持つレビュー観点を言語化する必要があります。さらに、条項ごとの判断基準をプレイブックとしてまとめ、AIの回答を検証しながらプロンプトを改善し、チーム内での利用ルールまで整えていかなければなりません。
「生成AIは会社ですでに使えるが、法務業務では個人の試行錯誤から先に進めていない」という企業では、こうした準備が本格活用のハードルになりやすいでしょう。
既存の生成AIを契約審査で活用するためのリーガルAIキット
GVA TECHでは、ChatGPT・Gemini・Claude・Copilotなど、すでに社内で利用している生成AIを契約審査に活用するための「リーガルAIキット」を提供しています。
リーガルAIキットには、
- 1,500以上の契約書ひな形
- 法務実務専用プロンプト
- 80以上のプレイブック
が含まれています。これらを契約書とあわせて生成AIに読み込ませることで、契約審査に必要な確認観点や判断材料を補うことができます。
料金:初期費用48,000円+月額3,000円(税別)
なお、生成AIサービス自体の利用料は含まれないため、別途利用環境を用意する必要があります。
AI契約書レビューは「どこまで効率化したいか」で選ぶ
AI契約書レビューを活用すれば、契約書のリスク抽出や抜け漏れの確認、修正文案の作成などを効率化できます。
選定時に特に重要なのは、「AIで契約書をチェックしたい」のか、「契約審査の仕組みそのものを改善したい」のか、あるいは「契約業務全体を効率化したい」のかを明確にすることです。
すでにChatGPTなどの生成AIを社内で利用している場合は、プロンプトやナレッジを整備して契約書レビューに活用する方法もあります。
一方、レビュー品質の標準化や自社ナレッジの継続的な活用、案件管理、締結後の契約管理まで進めたい場合は、専用のAI契約書レビューツールやCLMまで含めて比較するとよいでしょう。
まずは自社の契約業務のどこに工数や課題が集中しているのかを整理し、実際の契約書を使ったデモやトライアルを通じて、自社に合うツールを選びましょう。
AI契約書レビューに関するよくある質問
AI契約書レビューの料金はいくらですか?
料金はツールや利用規模によって大きく異なります。
月額数万円程度から利用できるツールもありますが、ユーザー数や利用機能、自社基準の設定、案件管理・契約管理などの利用範囲によって料金が変わる場合があります。
料金を非公開として個別見積もりにしているツールも多いため、候補を2~3社まで絞ったうえで見積もりを取得するとよいでしょう。
AI契約書レビューは無料で利用できますか?
無料で利用できるツールや無料トライアルを提供しているツールがあります。
たとえばLawFlowには無料のスタータープランがあります。また、対応する契約類型はNDAに限られますが、GVA NDAチェックも無料で利用できます。
AIによる契約書レビューは違法ではありませんか?
AI契約書レビューを利用すること自体が、一律に違法となるわけではありません。
法務省は2026年8月の新ガイドラインで、通常の企業活動に伴う契約書の作成・審査・管理などを支援するサービスについて、法的紛争が生じている案件への利用を前提とせず、適切なガバナンス体制が整備されている場合には、一般的に弁護士法72条に抵触しないとの考え方を示しています。
ただし、実際の適法性はサービスの設計や利用方法、対象案件の内容などによって個別に判断されます。
英文契約書にも対応できますか?
英文契約に対応するAI契約書レビューツールは複数あります。
ただし、単に英文を日本語へ翻訳できるツールと、英文契約固有の論点を踏まえてレビューできるツールでは機能が異なります。
海外取引が多い場合は、英文の対応類型、レビュー内容、修正文案の言語なども確認しましょう。

